ブラウザキャッシュとサーバーキャッシュの違い
目次
ブラウザキャッシュとサーバーキャッシュ
ブラウザキャッシュとサーバーキャッシュは、ウェブページやアプリケーションのパフォーマンスとユーザーエクスペリエンスの向上を目指すために使用されるキャッシュの仕組みです。
ブラウザキャッシュとは
ブラウザキャッシュは、ウェブページを閲覧するユーザーのブラウザ内に一時的にデータを保存する仕組みです。
ブラウザはウェブページのリソース（HTML、CSS、JavaScript、画像など）をダウンロードし、キャッシュに保存します。次回同じページにアクセスする際には、ブラウザはキャッシュ内のデータを利用し、再度サーバーからデータをダウンロードする必要がありません。
これにより、ページの読み込み時間が短縮され、ユーザーエクスペリエンスが向上します。
サーバーキャッシュとは
サーバーキャッシュは、ウェブサイトのサーバー側にキャッシュを設ける仕組みです。サーバーキャッシュは、サーバーがリクエストを受け取った際に、そのリクエストに対するレスポンスをキャッシュに保存します。
次回同じリクエストが来た場合、サーバーはキャッシュ内のデータを返すことで、処理時間を短縮し、応答性を向上させます。
サーバーキャッシュは、共有されたリソースや動的なコンテンツに対して特に効果的です。
ブラウザキャッシュとサーバーキャッシュの主な違い
場所
ブラウザキャッシュはユーザーのブラウザ内にあり、サーバーキャッシュはウェブサイトのサーバー側にあります。
管理
ブラウザキャッシュはユーザーのコントロール下にあり、ブラウザの設定やキャッシュの削除などによって管理されます。サーバーキャッシュはウェブサイトの管理者が設定し、制御します。
対象
ブラウザキャッシュは特定のユーザーに関連するデータをキャッシュしますが、サーバーキャッシュは複数のユーザーに共有されるデータや動的なコンテンツをキャッシュします。
期間
ブラウザキャッシュは通常、キャッシュされたデータの有効期限（キャッシュ寿命）を持ちます。有効期限が切れると、ブラウザは再度サーバーにリクエストを送信し、最新のデータを取得します。一方、サーバーキャッシュはサーバーの設定によって管理され、キャッシュの更新や削除などが行われる場合もあります。
効果範囲
ブラウザキャッシュは特定のユーザーのブラウザ内でのみ有効であり、他のユーザーには影響を与えません。一方、サーバーキャッシュは複数のユーザーに対して共通のキャッシュを提供するため、複数のユーザーに対して同じデータを返すことがあります。
キャッシュ制御
ラウザキャッシュは通常、HTTPヘッダを使用して制御されます。サーバーは適切なHTTPヘッダをレスポンスに含めることで、ブラウザがデータをキャッシュするかどうかや、キャッシュの有効期限を指示することができます。一方、サーバーキャッシュはサーバーの設定やキャッシュプロキシなどを使用して制御されます。
まとめ
ブラウザキャッシュとサーバーキャッシュ
両方のキャッシュは、ウェブサイトやアプリケーションのパフォーマンスを向上させるために重要です。
ブラウザキャッシュはユーザーごとの体験を向上させ、サーバーキャッシュはトラフィックの削減やレスポンスの高速化などのメリットを提供します。
フロントエンド開発者は、適切なキャッシュ戦略を選択し、適用することで、ユーザーエクスペリエンスとパフォーマンスを最適化する役割を果たすことが求められます。
今回は「ブラウザキャッシュとサーバーキャッシュの違い」というテーマでご紹介いたしました。
このコラムを書いた人
Misato
AdvisorDirectorDesignerFront-end-engineer
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