
ホームページの制作やリニューアルの依頼ってどうしたらいいの?
目次
ホームページ制作やリニューアルの依頼前に知っておきたい流れとポイント
ホームページの制作やリニューアルは、単なるデザイン変更やページ作成ではありません。それは、会社や店舗の「顔」をつくり直すという、大きな意味を持つプロジェクトです。
だからこそ、ただなんとなく依頼して、なんとなく作ってもらうというスタンスでは、理想的なホームページにはなかなかたどり着けません。どんな目的を持ち、どのような流れで進めるべきか。ここでは、依頼前に準備しておくべきことから、依頼の進め方、パートナー選びのコツまで、現場目線で具体的に解説していきます。
まず整理すべき!ホームページ制作・リニューアルの目的
制作やリニューアルを依頼する際、最初に必ず明確にしておきたいのが「目的」です。たとえば、新規顧客の獲得を目指すのか、採用活動を強化したいのか、ブランディングを刷新したいのか、それとも問い合わせ数を増やしたいのか。あるいは、ECサイトを立ち上げることが目的かもしれません。
このように、目指すゴールによって、ホームページに求める役割も、デザインやコンテンツの方向性も大きく異なってきます。目的があいまいなままでは、制作会社も適切な提案ができず、結果として「何のためにリニューアルしたのかよくわからない」という状況に陥りがちです。
依頼前には、「どの層に、どんな印象を与え、どんな行動を促したいのか」という点をできるだけ言語化しておくことが重要です。
必要な準備とは?依頼前にやっておきたいこと
目的が定まったら、次は具体的な準備に入ります。特にリニューアルの場合は、現状のホームページの問題点を整理することから始めるのがおすすめです。たとえば、見た目が古い、スマホに対応できていない、更新作業が煩雑で使いづらい、コンバージョン率が伸びない、表示速度が遅いといった課題があれば、箇条書きではなく具体的な言葉で整理しておきましょう。これにより、制作会社に改善点を明確に伝えることができます。
また、理想に近い参考サイトをいくつか集めておくと、イメージの共有がスムーズになります。デザイン面だけでなく、構成や機能についても「こんな作り方がいい」という視点で整理しておきましょう。
さらに、掲載するコンテンツもある程度考えておくことが重要です。たとえば会社概要、事業内容、サービス紹介、商品情報、事例紹介、問い合わせフォームの設置など、どんな情報をどのように載せるか、ざっくりとでも構想しておくと制作が格段にスムーズに進みます。もちろん、詳細な原稿まで作り込む必要はありませんが、全体の構成案があるだけで打ち合わせ時の精度が上がります。
依頼先はどう選ぶ?制作会社・フリーランスの選び方
依頼先を決めるときは、大きく分けて制作会社に依頼するか、フリーランスに依頼するかの選択肢があります。
制作会社に依頼する場合は、デザイナー、エンジニア、ディレクターといった専門スタッフがチームとして対応してくれるため、プロジェクト全体を安心して任せられるのが大きな強みです。中規模以上のサイトや、マーケティング面を重視したい場合には、特に制作会社が向いています。ただし、体制が整っている分、費用はやや高めになる傾向があり、会社によって得意・不得意の分野もあるため、事前の確認が重要です。
一方でフリーランスに依頼する場合は、比較的柔軟な対応が期待でき、費用を抑えられるケースも多いです。直接クリエイターとやり取りできるため、細かなニュアンスを伝えやすいメリットもあります。ただし、スキルや実績には個人差が大きく、大規模なプロジェクトには不向きな場合もあるため、こちらも見極めが重要になります。
いずれの場合も、候補は1社だけに絞らず、最低でも2~3社に相談・見積もり依頼をし、比較検討することをおすすめします。料金だけでなく、提案内容や対応の丁寧さ、実績などを総合的に見て判断しましょう。
依頼時の流れと押さえるべきポイント
ホームページ制作やリニューアルを成功させるためには、依頼から制作開始、そして公開までの各段階で押さえておくべきポイントが数多くあります。ここでは、流れに沿って注意すべき点を詳しく解説していきます。
依頼前のヒアリング準備
最初に行われるのが、制作会社やフリーランスとの打ち合わせ、いわゆる「ヒアリング」です。この段階で、サイトの目的、ターゲットユーザー、掲載したいコンテンツ、希望するデザインの方向性、必要な機能(例:お問い合わせフォーム、予約システム、EC機能など)を具体的に伝える準備をしておく必要があります。
ここで準備不足のまま臨んでしまうと、制作側が的確な提案を出せず、後々のトラブルにつながりやすくなります。「なんとなくオシャレに」「いい感じに」という曖昧な表現ではなく、具体的な言葉でイメージや要望を伝えることを意識しましょう。
提案内容・見積もりの比較検討
ヒアリング後、制作側からサイト構成案やデザイン案、見積もりが提示されます。この段階では、提示された内容を冷静に比較検討することが非常に重要です。
価格だけで判断するのではなく、提案の中身をしっかり読み解きます。たとえば、ページ数、デザイン修正の回数、CMS導入の有無、スマホ対応、SEO基本対策の有無など、細かい項目もきちんとチェックしましょう。見積もりに含まれている内容と別途オプション扱いになる項目がどこにあるかを確認することも忘れないようにします。
また、納期スケジュールが現実的かどうか、公開後のサポート体制が整っているかも見極めるポイントとなります。
制作スタート時の注意点
正式に発注して制作がスタートすると、いよいよデザインやシステム開発の工程に入ります。この段階では、制作側から提出されるデザイン案やワイヤーフレームに対して、素早く、かつ的確なフィードバックを返すことが重要です。
デザインについては、色味、フォント、写真の使い方、コンテンツ配置など細かな部分も含め、自社のブランドイメージに合っているかどうかを慎重に確認しましょう。「なんとなく違う」と感じたら、感覚的な違和感も言語化して伝えることが成功のカギです。
さらに、制作が進む中での要件変更(追加機能の依頼やデザイン変更)は、スケジュール遅延や追加費用発生のリスクがあるため、慎重に対応する必要があります。
テスト・最終確認と公開準備
制作がほぼ完了すると、テスト環境で動作確認を行います。ここでは、リンク切れ、表示崩れ、問い合わせフォームの動作確認、レスポンシブ対応のチェックなど、細部まで確認を徹底しましょう。
コンテンツも、誤字脱字や情報の間違いがないか、SEOの基本設定ができているかなどをチェックします。公開後に修正すると、手間やコストがかかるだけでなく、初期ユーザーに悪い印象を与えてしまうため、ここで徹底的に確認しておくことが大切です。
テストが完了し、最終確認を経たら、いよいよ本番公開となります。公開後はアクセス状況のチェックや、問い合わせ対応の動線確認を行い、スムーズに運用へと移行します。
制作依頼でよくある失敗とその防止策
ホームページ制作は、プロに任せたからといってすべてうまくいくわけではありません。よくある失敗例と、その防止策を具体的に掘り下げてお伝えします。
丸投げ依頼によるミスマッチ
「制作会社に任せておけば、いい感じに仕上げてくれるだろう」と考え、ほとんど要望を伝えずに丸投げしてしまうケースは非常に多いです。しかし、制作側はあくまでヒアリングをもとに制作するため、明確な指示がないと、制作会社の主観で作られたサイトが出来上がることになります。
これを防ぐためには、最低限、サイトの目的、ターゲット、掲載したい内容、求めるデザインイメージなどを事前に言語化し、しっかり伝えることが不可欠です。「任せる」と「放置する」は全く違う、という意識を持つことが重要です。
方向性のブレによる制作迷走
プロジェクトが進む中で、「やっぱりこうしたい」「この機能も追加したい」といった方向転換が重なると、サイト全体の整合性が失われ、制作スケジュールも大幅に遅延してしまいます。結果として、制作コストも膨れ上がることになりがちです。
これを防ぐためには、プロジェクト開始時に定めたコンセプトとゴールを、チーム全員が常に意識し続けることが大切です。新たな要望が出た場合も、「この目的に沿うか?」という視点で取捨選択を行いましょう。
コスト重視による品質低下
「できるだけ安く作りたい」という気持ちは自然ですが、コストだけを最優先にして依頼先を選んでしまうと、必要な機能が不足していたり、デザインやユーザビリティの品質が低かったり、後悔する結果になりがちです。
制作会社やフリーランスを選ぶ際は、見積もり金額だけでなく、提案内容の深さ、実績、対応の丁寧さ、公開後のフォロー体制なども含めて総合的に判断しましょう。ホームページは単なる「制作費用」ではなく、「ビジネスの資産」として捉える視点が必要です。
まとめ
準備とパートナー選びが成功のカギ!
ホームページ制作やリニューアルは、決して安い投資ではありません。その分、事前の準備と依頼先選びが成否を大きく左右します。
「何のために」「誰に向けて」「どんな内容で」発信するのかを明確にし、それにふさわしいパートナーと二人三脚でプロジェクトを進めていくことが、満足度の高いホームページを作り上げる一番の近道です。
慌てて動き出すのではなく、時間をかけて情報整理とパートナー選びを行うことで、きっとあなたのビジネスを強力にサポートしてくれるホームページが完成するはずです。
このコラムを書いた人

さぽたん
AdvisorDirectorDesignerFront-end-engineer
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