
WordPressのパーマリンク設定とは
目次
はじめに
WordPressでサイトを運用するうえで、「パーマリンク設定」は非常に重要な項目です。パーマリンクとは、各ページや投稿に与えられる恒久的なURLのことで、閲覧者がブックマークしたり、他のサイトからリンクを貼るときに使われるアドレスになります。
この記事では、パーマリンクの基本的な考え方から設定方法、SEOとの関係、そして変更時の注意点までを、実践的にわかりやすく解説します。
パーマリンクとはなにか?
パーマリンクとは、WordPressで作成された投稿や固定ページに割り当てられる個別のURLのことを指します。たとえば、「https://example.com/?p=123」のようなものがその一例です。これはWordPressの初期状態におけるデフォルトのURL形式で、記事IDを使ってリンクを生成しています。
しかし、このような形式では記事の内容がURLからはまったく読み取れません。一方で、「https://example.com/blog/wordpress-permalink-settings/」のように、投稿内容に関連した英語表記が入ったURLなら、記事タイトルやテーマがURLを見るだけで想像しやすくなります。
つまり、パーマリンクの構造を工夫することで、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても「わかりやすいURL」にできるのです。
パーマリンクの種類と意味
WordPressではいくつかのパーマリンク構造を用意しており、それぞれに特性があります。
たとえば、初期状態の「プレーン」形式では「https://example.com/?p=123」のように投稿IDだけが表示され、非常にシンプルですが、内容が読み取れないため利便性は低いです。
次に「日付と投稿名」を選ぶと、「https://example.com/2025/06/06/sample-post/」のように年・月・日とタイトルが入った構造になります。これはニュースや日付が重要な意味を持つブログに適しています。
「日月と投稿名」形式は、「https://example.com/2025/06/sample-post/」のように日付の精度を月単位に抑えた形で、やや情報量を減らしたいときに有効です。
「数字ベース」の構造では、「https://example.com/archives/123」のように数字だけで識別しますが、やはり読みやすさに欠けるため、管理上は不便です。
最も多く使われているのが「投稿名」形式です。たとえば「https://example.com/sample-post/」のように、URLが短くて明確になり、SEOにも有利とされています。
さらに「カスタム構造」を選べば、「https://example.com/%category%/%postname%/」のように、カテゴリ名や投稿名を自由に組み合わせて設計できます。情報を階層的に整理したいサイトや、オウンドメディアなどに向いている柔軟な方法です。
パーマリンクの設定方法
WordPressでパーマリンクを設定する方法はとても簡単です。管理画面のサイドバーから「設定」→「パーマリンク設定」に進み、あらかじめ用意された構造の中からひとつを選択します。より自由に構造を設計したい場合は「カスタム構造」の入力欄に、任意の構文を記述することも可能です。
たとえば、投稿名をスラッグとして使用したい場合は、「/%postname%/」と入力します。また、「カテゴリ名/投稿名」という形にしたい場合は、「/%category%/%postname%/」と指定すれば、その構造でURLが生成されるようになります。
こうした構文では、%postname% は投稿スラッグ、%category% は投稿カテゴリ、%year%、%monthnum%、%day% は投稿日の情報を指し、それぞれ組み合わせて自由にパーマリンクを設計できます。
ただし、構造が複雑すぎると管理が煩雑になるため、サイトの目的や運用体制に合わせて適切に設計することが重要です。
SEOにおけるパーマリンクの重要性
パーマリンクはSEO(検索エンジン最適化)にも密接に関係しています。Googleは、URL構造も検索順位に影響を与える要因のひとつとみなしており、意味のある語句を含む短くて分かりやすいURLが推奨されています。
まず、パーマリンクにキーワードを含めることで、検索エンジンがそのページの内容を理解しやすくなります。たとえば、「wordpress-permalink-settings」というキーワードを含んだURLは、WordPressのパーマリンクに関するページだと機械的にも判断しやすくなります。
次に、URLの可読性が高まることで、検索結果に表示された際にユーザーのクリック率が向上します。内容がURLから推測できるページは、クリックされやすい傾向があります。
また、SNSやブログでリンクを共有する際にも、意味のあるURLは閲覧者の信頼感や興味を引きやすく、クリックされる可能性が高まります。
このように、パーマリンク構造を適切に設計することは、SEOの観点からも非常に重要な施策なのです。
パーマリンク変更時の注意点とリスク
パーマリンクの構造は、サイトを公開した後に頻繁に変更すべきものではありません。なぜなら、すでにインデックスされたURLや他サイトからのリンク、SNSでの共有リンクなどがすべて無効になってしまう可能性があるからです。
たとえば、旧URLにアクセスしたユーザーが404エラー(ページが見つかりません)を受け取ってしまうと、ユーザー満足度が下がるだけでなく、Googleからの評価にも悪影響が出てしまいます。
やむを得ずパーマリンクを変更する場合は、旧URLから新URLへと「301リダイレクト」を設定し、検索エンジンにも正しく移転したことを伝える必要があります。
これには「Redirection」などのプラグインを使うと、特別な知識がなくても設定が可能です。
変更後はGoogle Search Consoleを使って、クロールエラーやインデックス状況を確認し、問題が生じていないかをチェックすることが重要です。
パーマリンク設定のベストプラクティス
WordPressサイトを長期的に運用するうえで、パーマリンクの設計にはいくつかのコツがあります。
まず、サイト公開の初期段階でパーマリンク構造を決めておくことが大切です。あとから変更すると、先述のようなリスクが伴うため、早めに方向性を決めることが推奨されます。
また、多くのサイトにおいて、「投稿名ベース」の構造は使いやすく、SEOにも向いています。URLがシンプルで人にも検索エンジンにも優しい構造であることから、最初に設定しておくと安心です。
さらに、URLに日本語を使わないようにすることも重要です。日本語を含んだURLは自動的にエンコードされてしまい、長い記号列になってしまいます。見た目にも不自然で、SNSでシェアされると視認性が著しく悪くなります。そのため、記事のスラッグは英語で簡潔に入力するのが理想です。
サイトによってはカテゴリ名や年月を入れた構造が合う場合もあるため、ブログの種類や情報の更新頻度などに応じて適切な形式を選びましょう。
まとめ:パーマリンクはサイト設計の一部
パーマリンクは、単なるURLの設定ではなく、サイト構造や情報設計、そしてSEO戦略の一環として位置づけるべき要素です。可読性や検索エンジンへの伝わりやすさ、管理のしやすさなどを考慮し、できるだけ早い段階で適切なパーマリンク構造を整えることが、安定した運用につながります。
一度設定したら、可能な限りその構造を維持し、変更する場合はリダイレクト処理やサーチコンソールでの確認など、慎重に作業を進めましょう。
WordPressのパーマリンク設定は地味なようでいて、サイト全体の信頼性や利便性、検索パフォーマンスに大きく関わる重要な要素です。この機会に、自分のサイトのURL構造を見直してみるのも良いかもしれません。
このコラムを書いた人

さぽたん
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