ホームページ制作のよくあるお悩み
目次
はじめに
ホームページ制作に初めて取り組む方も、何度も経験している方も、多かれ少なかれ悩みや不安を感じるものです。「何から始めればいいの?」「予算はいくらかかる?」「制作会社選びはどうすれば?」など、制作のステップに応じてさまざまな疑問や課題が出てきます。本コラムでは、ホームページ制作に関してよくあるお悩みと、それぞれの悩みに対する考え方や解決の糸口を、段階ごとに詳しく解説していきます。
目的がはっきりしない:なんのためのホームページなのか?
多くの相談者が最初に悩むのが「目的が曖昧なままスタートしてしまうこと」です。ただ「とりあえずあった方がよい」「名刺代わりに持っておきたい」という理由だけでホームページを作ろうとすると、内容もデザインも迷走しがちです。
企業のホームページには「集客」「採用」「信頼獲得」「サービス紹介」「お問い合わせの促進」など、さまざまな役割があります。まずは「このホームページを通して何を達成したいのか」を明確にしなければ、制作の方向性が定まりません。
例えば、店舗への来店を促したいなら、地図・営業時間・電話番号などの情報がトップページに目立つように配置されるべきです。一方で、オンライン上でサービスの申し込みを完結させたいなら、フォームのUXや導線設計が重要になります。
どんなデザインにすればよいかわからない
「どんな見た目にすればよいかわからない」「イメージはあるけど言語化できない」といった悩みも非常に多いです。特にデザインに詳しくない方にとっては、自分の理想を正確に伝えることは難しいでしょう。
この悩みを解決するには、他社のホームページをたくさん見て、「好き・嫌い」の判断軸を持つことが重要です。「この色合いが好き」「このレイアウトは見やすい」「この文字は読みにくい」といった具体的な感想を持っておくと、制作会社との打ち合わせでも伝えやすくなります。
また、「業界らしさ」や「企業イメージ」に合ったデザインという視点も欠かせません。法律事務所のような業種では落ち着いた雰囲気と信頼性が求められる一方、美容室などでは明るく親しみやすいトーンが好まれます。デザインは感覚だけでなく、ビジネス戦略とも深く結びついているのです。
制作費用の相場がわからない、予算が足りるか不安
ホームページ制作にかかる費用も、よくある悩みの一つです。特に、初めて制作を依頼する方は「数万円でできるものなのか?それとも数十万円?もっと?」と混乱しがちです。
実際のところ、費用は仕様によって大きく異なります。テンプレートを使ったシンプルな構成であれば10万円台から制作可能な場合もありますが、オリジナルデザインやCMS(WordPressなど)での構築、ページ数が多い場合は50万円〜100万円以上かかることも珍しくありません。
また、初期費用だけでなく、「保守費用」「サーバー・ドメインの維持費」「コンテンツの更新コスト」なども継続的に発生するため、トータルでのコスト感を持っておくことが大切です。制作会社に見積もりを取る際には、「どこまでが制作費に含まれるか」「オプション費用はどうなるか」などを明確に確認することが、後々のトラブルを防ぐ鍵になります。
自分で更新できるようにしたいけど難しそう
「ホームページは作って終わりではない」という認識は広まりつつありますが、「更新が面倒」「どうやって直せばいいかわからない」という声もよく聞きます。制作時点で更新のしやすさを考慮しておかないと、運用フェーズで手詰まりになることがあります。
こうした不安を解消するためには、WordPressのようなCMSを導入しておくのが一般的です。WordPressであれば、HTMLやCSSの知識がなくても、ブログ感覚でページを更新できます。また、更新の頻度や内容に応じて、「お知らせページ」「スタッフブログ」「施工事例」など、更新しやすい構造を設計しておくと長期的な運用がスムーズになります。
さらに、更新マニュアルを制作時に作ってもらうことや、納品後のサポート体制について確認しておくことも重要です。
SEOや集客がうまくいかない
「ホームページを作ったのにアクセスが増えない」「検索で上位に出てこない」といった悩みも頻繁に耳にします。制作段階でSEO(検索エンジン最適化)を意識した設計ができていないと、せっかくのホームページも誰にも見られない「孤島」のような存在になってしまうからです。
SEO対策では、ページごとに適切なタイトルタグやメタディスクリプションを設定すること、キーワード選定を意識したテキストを書くこと、ページの表示速度を最適化すること、スマホ対応をしっかり行うことなど、さまざまな要素が関わります。
さらに、公開後のコンテンツ更新や、Google Search Consoleの活用、内部リンクの最適化、外部サイトからのリンク獲得なども重要です。「作れば勝手に集客できる」という考えは通用しなくなっている今、集客は長期的な視点での取り組みが求められます。
制作会社選びに迷う
制作会社選びで失敗したという声も少なくありません。「安く頼んだら対応が悪かった」「要望が伝わらなかった」「納期が遅れた」など、トラブルの内容は多岐にわたります。
制作会社を選ぶ際には、単に「安いかどうか」ではなく、「実績」「対応の丁寧さ」「見積もりの明瞭さ」「打ち合わせのしやすさ」「納品後のサポート」など、総合的な信頼感で判断することが大切です。
また、制作会社によって得意な業種や表現も異なります。医療や士業、飲食、美容、建築など、業種ごとに求められるデザインや導線設計には傾向があります。そのため、同業他社の制作実績がある会社を選ぶと、より的確な提案が受けられる可能性が高まります。
コンテンツがうまく用意できない
「何を書いたらいいかわからない」「写真がない」「原稿が進まない」というコンテンツ制作に関する悩みも非常に多いです。せっかく制作のスケジュールが決まっていても、原稿が出せないことでプロジェクトが停滞するケースもあります。
この問題を解決するには、プロのライターやカメラマンに依頼するのも一つの手段です。最近では「ヒアリングをもとにライティングしてくれるサービス」や「取材付きの制作プラン」を用意している会社もあります。
また、自社で用意する場合でも、制作会社がフォーマットや質問シートを提供してくれることがあります。「会社の強みは?」「お客様によく聞かれる質問は?」「提供サービスの特徴は?」など、質問に答えるだけで文章の下地ができるよう工夫されている場合もあるため、そうしたサポートを活用するとスムーズです。
スマホ対応やアクセシビリティが不安
スマートフォンからのアクセスが主流となっている現在では、スマホ対応はもはや必須です。しかし「PCではきれいに見えるのに、スマホで崩れてしまう」「文字が小さすぎて読めない」といった問題も珍しくありません。
レスポンシブデザインで構築することで、画面サイズに応じた表示を実現できますが、見やすさや操作性への配慮も必要です。また、視覚的・身体的な制約を持つユーザーに配慮した「アクセシビリティ対応」も徐々に注目されてきています。
例えば、色のコントラスト比、文字サイズ、ボタンのタップ領域、読み上げ対応などは、誰でも使いやすいホームページづくりの基本となります。制作時にこうした点に意識を向けることは、企業の信頼性にもつながる要素です。
まとめ:悩みの背景にある「目的」と「運用視点」を見失わないこと
ホームページ制作には、予算・デザイン・運用・集客・業者選びなど、さまざまな悩みがつきものです。しかし、それらの悩みの多くは「目的が曖昧」「運用を見据えていない」「コミュニケーション不足」といった背景から生まれていることが少なくありません。
だからこそ、「なぜホームページを作るのか」「誰に何を伝えたいのか」「作ったあとどう運用していくのか」という本質を常に意識しながら進めていくことが、成功への近道になります。
「悩み」は誰にでもあるものですが、それを丁寧に解きほぐしていくプロセスこそが、質の高いホームページづくりにつながっていくのです。
このコラムを書いた人
さぽたん
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